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【感想】子どもをのばす「9つの性格」―エニアグラムと最良の親子関係

  • 読書感想文

9 no seikaku copy

わたしは今、コーチングの一環としてエニアグラムを学習しています。エニアグラムとは、人間の性格を9つのタイプに分類し、それぞれのタイプにおける特徴を知ることで自己理解や他者理解につなげる心理学のことです。人の持つ個性について体系的にまとめられているので、個性を活かすコーチングと学習面で相性が良いと言えます。

そのなかでも今回紹介する『子どもをのばす「9つの性格」―エニアグラムと最良の親子関係』は、親子関係、特に母と子の関係に焦点を当てた一冊となっています。内容はエニアグラムの「入門書」といったところでしょうか。タイプ別に特徴や傾向、囚われが解説されており、エニアグラムをはじめて知った人でも無理なく理解できるだろうと思います。

本書の目的は、良い子を育てることではありません。「良い子に育ってほしい」という期待を捨て、一人の人間として向き合う。その導入としてエニアグラムが使われています。そういう意味では、子どもに大きな期待を持っている人ほど、本書の内容は受け入れがたいものになるかもしれません。

どうして期待を持ってはいけないのか。一人の人間として向き合うとはどういうことなのか。この点に注目しながら内容を詳しく見ていきます。

エニアグラム 9つのタイプ

エニアグラムにおける9つのタイプは次のように分類されます。

タイプ1:完全でありたい人
タイプ2:人の助けになりたい人
タイプ3:成功を追い求める人
タイプ4:特別な存在であろうとする人
タイプ5:知識を得て観察する人
タイプ6:安全を求め慎重に行動する人
タイプ7:楽しさを求め計画する人
タイプ8:強さを求め自己を主張する人
タイプ9:調和と平和を願う人

エニアグラムの考え方では、すべて人はこれら9つのうちのいずれか一つを持って生まれるということになっています。人生の中でその人のタイプが変わることはありません。身近な言葉で言うと、これがわたしたちの「個性」に当たるものになります。

わたしは、コーチングを学ぶ過程でエニアグラムのカウンセリングを受け、「タイプ9」であると診断されました。自分がタイプ9であることを意識すると、学びが深まるほどにまさに自分のことを言われているような、妙な納得感が味わえます。逆に、タイプ8やタイプ3については、どんなに説明を聞いてもまったく理解ができませんでした。

本書には、自分と子どもがどのタイプに当たるのかを調べるためのチェックテストがあるので、それでだいたいの目星が付けられると思います。

それぞれのタイプが持つ「囚われ」

9つのタイプにはそれぞれ特有の「囚われ」が存在します。例えば、タイプ9には葛藤を避けようとする「囚われ」があり、穏やかな人生を願うがゆえに無気力や怠惰に陥りやすいという傾向があります。また、タイプ1には完全を求めるという「囚われ」があり、物事を完全にするために懸命に努力し、周囲にもそれを期待する傾向があります。

この囚われがわたしたちの人間関係を難しいものにする元凶となっています。囚われは生を受けてからずっと心の中にあるため無自覚であることが多く、フツウのこととして相手に求めてしまいます。ただ、タイプの違う相手にはそのフツウがまったく理解されないため、無理解という形で人間関係を壊してしまいます。

エピソードの1つとして、「規範を大切にするタイプ6の母親と、ユニークさを求めるタイプ4の息子」の話が紹介されていますが、これもお互いの囚われを無意識にぶつけ続けたために起きた問題でした。

聖なる諦め

先に述べたように、その人の持つタイプは一生変わることがありません。目標達成のために努力し成果を得ることが良いことだと思っても、それを本当に実行できる人は全体の9分の1しかいません。一方で、特別な存在であり続けることで花を咲かせる人もいます。

変えることができないのならば、子育ての目標はその子のタイプに合った良い面を伸ばすことになってきます。そのためには親が子に向ける期待を捨てなければなりません。なぜなら、親が善と思うこと、悪と思うことの元にあるものは親自身の「囚われ」であり、親と子でタイプが違うのならば、その期待は子どもにとって理解不能な『攻撃』になってしまうからです。そういった価値観の押し付けをやめ、期待通りの人間に育てるのを諦めることを、「聖なる諦め」と呼びます。

まずは自分を知ることからはじめる

期待を捨てる代わりに親がすること。それは自分自身を知り、受け入れることです。無自覚な「囚われ」によって子どもを攻撃してしまうのならば、その「囚われ」を自覚することで最悪の状況を回避できるはずです。その上で、子どもの良い面を伸ばすにはどうしたらいいか、冷静に考えましょう。

また、子どもと対峙する際に感じる理由のわからない苛立ちの原因が自身の「囚われ」から来ているとわかれば、気持ちを落ち着かせて良い方向へ考えるだけの余裕が出てきます。わたし自身の経験ですが、人と接するのが苦手だという感情も、元々は葛藤を避けたい気持ちから来ているとわかったことで、向き合うかその場から立ち去るかの選択ができるようになりました。そう、一人の人間とし向き合うとは、自覚のある人間として行動の選択ができるということです。

まとめ

  • 人には9つのタイプがあり、それぞれに特有の「囚われ」を持つ。「囚われ」は他者には理解できないし、本人でも自覚することが難しい。
  • 親は「囚われ」に基づく価値観の押し付けをやめ、期待通りに育てることを諦めるべきである。
  • 自分自身を知り受け入れることで、その子の伸ばすべき良い面に集中することができる。

本書では、「囚われ」の詳しい解説や、タイプごとの子どもの接し方などが紹介されています。テーマは親子関係ですが、その他の人間関係でも根本は変わりません。人間関係で悩んでいる方は一読することをおすすめします。

    最後まで読んでいただき ありがとうございました。

    何か一言添えてシェアしていただけると幸いです。

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